個人で仕事を始めると、「開業届」と「青色申告承認申請書」がセットで紹介されることが多くあります。
ただし、この2つは目的も提出期限も同じではありません。
特に開業届については過去の「開業から1か月以内」という情報が残っているため、2026年時点の国税庁公式情報で確認する必要があります。
情報の基準日:2026年8月14日
国税庁の現在の案内では、個人事業の開業・廃業等届出書は「開業した年分の所得税の確定申告期限」、青色申告承認申請書は原則3月15日まで、1月16日以後の開業なら原則「開業日から2か月以内」です。最新情報は国税庁「開業する場合」を確認してください。
先に結論:先に青色申告の期限を確認する
手続きは次の順で考えると整理しやすいです。
- 事業開始日・事業内容を整理する
- 青色申告を使うか検討する
- 青色申告承認申請の期限を確認する
- 開業届の情報を準備する
- 提出方法を決める
- 提出後に記帳を開始する
開業届の提出期限に余裕があっても、青色申告承認申請の期限を先に迎える場合があります。
ステップ1:事業開始日を整理する
まず、自分がいつから事業として仕事を始めたのか整理します。
確認材料として、
- 初回受注日
- 契約日
- サービス提供開始日
- 開業準備を始めた日
- 初売上・初入金日
などがあります。
どの日を事業開始日とするか迷う場合は、個別事情を税務署や税理士へ確認してください。
ステップ2:開業届の役割を確認する
個人事業の開業・廃業等届出書は、新たに事業を開始したことなどを税務署へ届け出る書類です。
2026年時点の国税庁案内では、提出期限は開業した年分の所得税の確定申告期限です。
弥生の公式「かんたん開業届」でも、2026年以降の開業について同じ期限変更が案内されています。
ただし、開業届を出すだけで青色申告が自動的に適用されるわけではありません。
ステップ3:青色申告を使うなら期限を先に見る
青色申告を利用するには、「所得税の青色申告承認申請書」を提出します。
国税庁の案内では、
- 原則:青色申告を行いたい年の3月15日まで
- その年の1月16日以後に新規開業:原則、開業日から2か月以内
です。
開業届とは期限が違います。
青色申告では一定の要件を満たすことで青色申告特別控除などを利用できる場合がありますが、帳簿方法や電子申告などの要件を確認する必要があります。
ステップ4:必要情報をまとめる
書類作成前に、次を1か所へまとめます。
- 氏名・住所・マイナンバー等の必要情報
- 納税地
- 事業開始日
- 屋号(使う場合)
- 事業内容
- 所得の種類
- 青色申告を希望する年
- 給与を支払う家族・従業員の有無
事業内容は、実際に行う仕事が分かる表現にします。
ステップ5:作成方法を選ぶ
国税庁の様式を使って作成できます。また、民間サービスで入力を補助する方法もあります。
弥生公式の「かんたん開業届」は、画面に沿って情報を入力して開業届などの書類を作るサービスとして案内されています。
ツールを使う場合でも、提出期限や制度の判断は国税庁の最新情報へ戻って確認します。
ステップ6:提出した記録を残す
提出後は、作成した書類や受付結果を保存します。
- 提出した書類の控え
- 受付日時
- 電子申請の場合の受信通知など
- 青色申告の対象年
翌年の確定申告前に「出したか分からない」とならないようにします。
ステップ7:提出後すぐに記帳を始める
開業手続きより重要なのが、その後の毎日の記録です。
国税庁は、事業を行う人について、売上や経費を帳簿へ記載し、請求書・領収書などを一定期間保存する必要があると案内しています。
最低限、
- 売上
- 経費
- 現金・口座の動き
- 請求書
- 領収書
- 契約や取引の証拠
を整理します。
毎月の実務は個人事業主の月次経理ルーティンへつなげてください。
開業届を出したら必ず青色申告になる?
なりません。青色申告を利用するには、別途承認申請が必要です。
青色申告を選べば必ず65万円控除になる?
一律ではありません。控除額には帳簿や提出方法などの要件があります。
具体的な適用可否は国税庁の最新資料や税務署・税理士へ確認してください。
副業でも開業届を出すべき?
副業の所得区分や事業性は、活動の実態によって判断が必要です。
単に「副業だから必ず開業」「収入が出たら全員すぐ開業」とは言い切れません。
全体像は個人で仕事を始めたら何をする?税金・開業届・青色申告の全体像も確認してください。
まとめ
2026年の開業手続きでは、古い期限情報をそのまま使わないことが大切です。
- 開業届:開業した年分の所得税の確定申告期限まで
- 青色申告承認申請:原則3月15日、1月16日以後の開業なら原則開業日から2か月以内
- 2つは別手続き
- 提出後は記帳・証拠保存を始める
制度は変更されることがあるため、実際の提出時には国税庁の最新ページで再確認してください。