退職代行を調べると、「即日退職」「退職率100%」「後払い」といった似た言葉が並びます。

会社へ連絡するだけでもつらい状況では、一番安いサービスや、最初に表示されたサービスへすぐ申し込みたくなるかもしれません。

しかし、退職時に必要なのが単なる意思伝達なのか、有給休暇や未払い賃金をめぐる交渉なのかによって、選ぶべき相談先は変わります。

この記事では、アクセストレードで掲載されている次の3サービスを比較します。

  • 退職代行Jobs
  • 退職代行ヤメドキ
  • 退職代行ヒトヤスミ

料金やサービス内容は2026年7月18日時点で確認できた公式情報をもとにしています。申込前に、必ず各公式サイトと契約画面で最新条件を確認してください。

先に結論:現時点ではJobsを最初に確認しやすい

3社のうち、現時点で料金、労働組合との関係、追加費用、支払方法、対応の流れを最も詳しく公開しているのは退職代行Jobsです。

一方、後払いを重視するならヤメドキも候補になります。

ヒトヤスミはLINE・フォームで相談できますが、公開ページだけでは料金や交渉時の体制を十分に確認できませんでした。申込前に個別確認が必要です。

サービス公式料金の確認後払い労働組合・弁護士に関する表示現時点の位置づけ
退職代行Jobs27,000円、組合加入を含むプランも公開現金後払いを案内顧問弁護士監修、労働組合との連携と費用を公開条件を比較しやすい第一候補
退職代行ヤメドキ特別料金24,000円などを公開退職日決定後の後払いを案内弁護士監修・労働組合提携を案内後払いを重視する人の候補
退職代行ヒトヤスミ公開ページで詳細を確認できず個別確認公開ページで詳細を確認できず無料相談で条件確認が必要

ここでの第一候補は、すべての人に最適という意味ではありません。

未払い賃金、慰謝料、損害賠償、会社との争いがある場合は、一般の退職代行ではなく弁護士へ相談してください。

最初に確認するのは「誰が何をするか」

退職代行は、運営主体によって対応できる範囲が異なります。

民間企業

民間企業ができるのは、原則として本人の退職意思や希望を会社へ伝えることです。

会社が「有給は認めない」「退職日は変更する」「損害賠償を請求する」などと主張し、法的な話し合いが必要になった場合、民間企業が本人の代理人として交渉することはできません。

労働組合

労働組合は、組合員の労働条件について団体交渉を行える場合があります。

ただし、「提携している」「連携している」と書かれているだけでは、実際にどの労働組合へ加入し、誰が交渉し、追加費用がいくらかかるか分かりません。

次を確認してください。

  • 労働組合の正式名称
  • 加入金と組合費
  • 入金先
  • どの時点で組合員になるか
  • 交渉が必要と判断する人
  • 交渉終了までの費用

弁護士

弁護士は、退職意思の伝達に加えて、未払い給与、残業代、退職金、慰謝料、損害賠償などの法律事務を扱えます。

「弁護士監修」は、サービスの書類や運用について助言を受けている表示であり、弁護士が利用者一人ひとりの代理人になることとは別です。

東京弁護士会は、退職代行に伴う残業代、有給休暇、慰謝料、退職金などの話し合いについて、非弁護士による法律事務へ注意するよう説明しています。

参考:東京弁護士会|退職代行サービスと弁護士法違反

退職代行Jobsの特徴

退職代行Jobsは、株式会社アレスが運営する退職代行サービスです。

公式サイトでは、次の内容を案内しています。

  • 退職代行料金:27,000円(税込)
  • 24時間365日対応
  • 現金後払い
  • 追加費用なし
  • 退職できなかった場合の返金保証
  • 顧問弁護士による監修
  • 合同労働組合ユニオンジャパンとの連携
  • 退職届・引き継ぎ書のテンプレート
  • 退職完了後の書類受領までのフォロー

労働組合へ同時加入する場合

Jobsの公式サイトでは、退職代行27,000円に加え、同時加入時は組合費2,000円を支払う「安心パックプラン」を29,000円で案内しています。

後から労働組合へ加入する場合は、新規加入金2,000円と組合費2,000円がかかり、合計負担が31,000円になると説明されています。

つまり、退職意思の伝達だけで足りるか、最初から交渉が必要になりそうかを相談時に確認することが大切です。

Jobsが候補になりやすい人

  • 運営会社、料金、支払方法を事前に詳しく確認したい
  • 後払いを検討している
  • 退職届や引き継ぎ書の作成も不安
  • 労働組合へ加入する場合の費用まで確認して選びたい
  • 退職後の書類発行までフォローしてほしい

Jobsへ確認したいこと

  • 自分のケースではシンプルプランと安心パックのどちらになるか
  • 会社が希望を拒否した場合、どの時点で労働組合へ切り替わるか
  • 後払いの審査と支払期限
  • キャンセル条件
  • 会社から本人へ連絡が来た場合の対応

退職代行ヤメドキの特徴

退職代行ヤメドキは、株式会社25Hが運営するサービスです。

公式サイトでは、退職日決定後の後払い、24時間対応、LINE相談、電話回数無制限などを案内しています。

特定商取引法に基づく表記では、通常サービス利用料30,000円、退職日決定または途中キャンセル後7日以内の支払いに適用される特別サービス利用料24,000円など、支払時期によって料金が異なる条件が記載されています。

ヤメドキが候補になりやすい人

  • 退職日が決まってから支払いたい
  • LINEと電話の両方で相談したい
  • 貸与品の返却や退職書類の手配も相談したい
  • 申込時点で費用を用意することが難しい

ヤメドキへ確認したいこと

  • 自分に適用される料金と支払期限
  • 途中キャンセルでも料金が発生する条件
  • 弁護士監修の範囲
  • 労働組合の正式名称、加入方法、追加費用
  • 有給取得などで会社が拒否した場合、誰が対応するか
  • 退職後に本人対応が必要になる作業

後払いは利用しやすい仕組みですが、期限後の支払いに関する条件も含め、契約前に総額を確認してください。

退職代行ヒトヤスミの特徴

退職代行ヒトヤスミは、LINEまたは問い合わせフォームから相談できる退職代行サービスです。

アクセストレードの案件情報では株式会社PULLBACKが運営会社として記載されています。

一方、2026年7月18日時点で確認できた公開ページでは、具体的な利用料金、追加料金、後払い条件、弁護士・労働組合との関係を十分に確認できませんでした。

情報が少ないことだけで、サービスに問題があるとは判断できません。ただし、契約前の確認項目は多くなります。

ヒトヤスミへ確認したいこと

  • 基本料金と追加料金
  • 支払時期と返金条件
  • 運営会社の所在地と連絡先
  • 会社へ連絡する担当者
  • 交渉が必要になった場合の対応
  • 労働組合へ加入する場合の名称と費用
  • 弁護士が関与する場合の委任関係
  • 有期契約、業務委託、公務員への対応
  • 退職後の書類サポート

回答を口頭だけで済ませず、LINEやメールなど記録が残る方法で確認すると安心です。

3社を比較するときの7項目

1. 総額

広告で表示される基本料金だけでなく、労働組合への加入金、組合費、後払い手数料、追加交渉費用、キャンセル料を含めます。

2. 支払時期

「後払い」と書かれていても、退職日決定時、退職届受理時、サービス完了時など条件が異なります。

支払期限を過ぎた場合の条件も確認します。

3. 運営主体

会社名、所在地、代表者、連絡先、特定商取引法に基づく表記を確認します。

振込先が、説明されている運営主体と一致しているかも見ます。

4. 交渉が必要になった場合

会社が本人の希望を受け入れない場合に、誰が何をするのかを確認します。

「提携先へ引き継ぐ」場合は、紹介料、加入費、契約相手、個人情報の共有範囲も確認してください。

5. 有給・未払い賃金への対応

本人の希望を伝えることと、会社と交渉して権利を実現することは別です。

未払い賃金などを請求したい場合は、最初から弁護士へ相談したほうが手続を一本化できることがあります。

6. 退職後の書類

離職票、源泉徴収票、健康保険資格喪失証明書などが届くまで、どの範囲をフォローするか確認します。

7. 連絡の安全性

会社から本人へ連絡が来た場合や、自宅・家族へ連絡された場合の対応を聞きます。

会社との連絡を完全に防ぐ保証はできないため、「連絡が来ない」と断言するサービスには注意が必要です。

一般の退職代行ではなく弁護士を選びたいケース

次のいずれかがある場合は、料金比較より先に、労働問題を扱う弁護士へ相談してください。

  • 未払い給与、残業代、退職金を請求したい
  • パワハラ、暴力、セクハラの慰謝料を求めたい
  • 会社から損害賠償や懲戒処分を示されている
  • 有期契約の途中で辞めたい
  • 会社の機密情報や競業避止義務が問題になっている
  • 労災や重い健康被害がある
  • 会社との話し合いがすでに紛争になっている

神奈川県弁護士会も、民間企業が行えるのは本人の退職意思を伝える使者としての行為に限られ、未払い給与などのトラブルがある場合は弁護士への相談が安全だと案内しています。

参考:神奈川県弁護士会|退職代行サービス、利用して大丈夫?

申込前に聞く質問テンプレート

無料相談では、次の文章をそのまま使えます。

正社員として期間の定めなく勤務しています。希望する最終出勤日は○月○日、退職希望日は○月○日です。有給は○日残っています。会社へ退職意思を伝えるだけでなく、有給取得について会社が拒否した場合の対応も確認したいです。基本料金、追加料金、後払い条件、交渉が必要になった場合の担当者と費用を教えてください。

未払い賃金などがある場合は、次も加えます。

未払い残業代がある可能性があります。この請求はサービス範囲に含まれますか。誰が私の代理人となり、どの契約と費用が必要になりますか。

回答が「大丈夫です」「すべて任せてください」だけの場合は、具体的な担当者と費用を聞き直します。

退職代行を申し込む前のチェックリスト

  • 自分に必要なのが意思伝達・交渉・法的請求のどれか整理した
  • 運営会社と契約相手を確認した
  • 基本料金、追加料金、キャンセル料を確認した
  • 後払いの支払時点と期限を確認した
  • 労働組合の名称、加入金、組合費を確認した
  • 弁護士監修と弁護士による代理を区別した
  • 会社から本人へ連絡が来た場合の対応を確認した
  • 社宅、貸与品、私物、引き継ぎの方法を確認した
  • 退職後に受け取る書類を確認した
  • 契約内容をスクリーンショットまたは書面で保存した

まとめ

退職代行を選ぶときは、料金や「即日」という言葉だけで決めないことが大切です。

  • 公開情報を比較しやすいのは 退職代行Jobs
  • 退職日決定後の後払いを重視するなら ヤメドキ
  • ヒトヤスミは料金・運営体制・交渉範囲を個別確認してから判断

というのが、2026年7月18日時点の整理です。

ただし、会社との交渉や法的請求が必要な人にとっては、3社のどれがよいかではなく、弁護士へ相談すべき状況かもしれません。

退職代行は、辞める勇気を証明するためのサービスではありません。自分だけでは会社へ連絡できないほど追い詰められたときに、職場から距離を取るための一つの手段です。

まずは安全に退職するための準備と相談先も確認し、心身と生活を守れる方法を選んでください。

参考情報

※本記事は一般的な情報であり、個別の法律判断を行うものではありません。契約や紛争については弁護士などの専門家へ相談してください。