問い合わせをGoogleフォームで受け、内容をスプレッドシートへ転記し、案件が決まったらNotionへ移す――という運用では、同じ情報を何度も入力することになります。

Notionにはフォーム機能があり、回答を直接データベースへ保存できます。

これを使うと、問い合わせ時に作られた1件のデータを、そのまま案件化し、進行管理し、納品済みへ更新する流れを作れます。

情報の基準日:2026年8月11日
Notionのフォーム、データベース、共有・自動化機能は変更される場合があります。利用前にNotion公式フォームヘルプNotion公式データベースヘルプを確認してください。

先に結論:問い合わせと案件を別管理しない

小規模な業務なら、問い合わせ時点のレコードをそのまま案件へ育てると管理がシンプルです。

最初は次の状態だけで十分です。

  • 新規受付
  • 確認中
  • 見積提出
  • 進行中
  • 確認待ち
  • 納品済み
  • 見送り

問い合わせ用DBと案件用DBを最初から分けると、転記や関連付けが必要になります。

まずは1つの「案件受付」データベースで始め、件数や権限要件が増えてから分離します。

Notion Formsとデータベースの関係

Notion公式では、フォームはデータベースへ接続され、各質問がデータベースのプロパティへ対応すると案内しています。

また、Notionを利用していない人からも情報を収集でき、全プランのメンバーがフォームを作成・使用できるとされています。

つまり、外部の問い合わせを受け付けながら、回答をそのまま内部管理へつなげられます。

Notionで問い合わせ→案件管理→納品する簡単な使い方【2026年8月時点】

1. 「案件受付」データベースを作る

最初は以下のプロパティを用意します。

  • 案件名
  • 受付日
  • 依頼者名
  • 連絡先
  • 依頼内容
  • 希望時期
  • ステータス
  • 次回対応日
  • 担当者
  • 納品URL

すべてを必須にせず、実際に判断へ使う項目だけ残します。

2. フォームビューを作る

データベースからフォームを作成し、外部の人が入力する質問を設定します。

おすすめは次の程度です。

  • お名前または会社名
  • 返信先
  • 相談内容
  • 希望時期
  • 予算帯(必要な場合のみ)

住所、生年月日、詳細な個人情報など、案件判断に不要な情報は集めません。

3. 回答後の初期ステータスを決める

新しい回答は「新規受付」として確認する運用にします。

回答直後に自動で受注確定へ進めるのではなく、人が内容を見てから状態を変えます。

4. 毎日「新規受付」だけ確認する

データベースのビューを作り、ステータスが「新規受付」のものだけ表示します。

そこで、

  • 対応可能か
  • 追加確認が必要か
  • 見積もりが必要か
  • 対応しない案件か

を判断します。

5. 次回対応日を必ず入れる

案件管理で抜けやすいのは「次に何をするか」です。

ステータスだけでなく、次回対応日を入れます。

例:

  • 8月13日:追加質問を送る
  • 8月15日:見積もり送付
  • 8月20日:初稿提出

これで「進行中だが次の行動がない案件」を見つけやすくなります。

6. 案件が決まったら同じページへ詳細を足す

Notionデータベースでは各アイテムがページとして扱われます。

案件が進んだら、そのページ本文へ以下を追加します。

  • 打ち合わせメモ
  • 要件
  • 参考URL
  • 確認事項
  • 納品チェックリスト

問い合わせ時の情報を別ページへコピーしません。

7. 納品前チェックをページ内に置く

例:

  • ファイル名確認
  • リンク権限確認
  • 誤字確認
  • 請求条件確認
  • 顧客へ送る文面確認

ステータスを「納品済み」にする前に人がチェックします。

8. 納品後にURLと日付を残す

納品URL、納品日、必要なら次回フォロー日を入れます。

過去案件を探すときも、同じDBから検索できます。

実務フロー例:Web制作の小規模案件

問い合わせ

フォームから「LP修正」の相談が入る。

新規受付

内容を確認し、ステータスを「確認中」に変更。

見積提出

不足事項を確認して見積もりを送り、次回対応日を設定。

進行中

同じNotionページへ要件・参考サイト・確認メモを追加。

確認待ち

初稿URLを納品URL欄へ入れ、顧客確認待ちにする。

納品済み

最終確認後、ステータスと納品日を更新。

この流れなら、問い合わせから納品まで同じ案件ページを見れば経緯を追えます。

ビューは3つから始める

データベースのビューを増やしすぎると管理が複雑になります。

最初は次の3つがおすすめです。

未対応

新規受付・確認中だけ表示。

進行中

見積提出・進行中・確認待ちを表示。

完了

納品済み・見送りを表示。

必要になってから担当者別や月別を追加します。

自動化しないほうがよい部分

受注可否

フォーム回答だけで契約を自動確定しません。

見積金額

個別条件がある場合は担当者が確認します。

顧客への正式返信

定型受付メールは自動化できても、契約・納期・返金などの回答は人が確認します。

削除・公開範囲変更

重要なページの削除や外部公開は人が確認します。

個人情報と共有範囲の注意

フォームは外部から情報を受け付けられるため、入力項目は必要最小限にします。

また、データベースをチームで共有する場合は、誰が閲覧・編集できるかを確認します。

クライアント情報を含むDBを、関係のないゲストや公開Webへ共有しないようにします。

向いている人

  • 問い合わせと案件管理が別々になっている
  • 同じ情報を何度も転記している
  • 進行中案件の次回対応を忘れやすい
  • 小規模チームで案件状況を共有したい

まだ不要な人

月に1〜2件で、メールだけでも十分追える場合は、まず簡単な一覧からでも構いません。

まとめ

Notionで問い合わせから納品まで管理する基本形は次のとおりです。

  1. 1つの案件受付DBを作る
  2. フォームをDBへ接続する
  3. 新規受付を人が確認する
  4. ステータスと次回対応日を更新する
  5. 同じページへ要件・メモを追加する
  6. 納品前チェックを行う
  7. 納品日・URLを残す

Notionを「メモを書くツール」として説明するより、問い合わせで生まれた1件を、納品まで育てる仕事の台帳として使うと価値が分かりやすくなります。

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